生産安定性を保つ重要な装置として、ギア計量ポンプについて
2022.08
押出成形の関連装置を製作メーカーとして、お客様から様々なお問い合わせを受けております。参考として、一つの事案を挙げさせていただきます。
製品は樹脂ポリプロピレン(PP)製のシート材ですが、厚み不均一の問題が発生し 不良率にも増えてしまいました。また、不良品を改善するために、何回も生産ラインを調整を行ったですが、問題解決に出来ませんでしたという相談を受けました。
→現場確認
- 製品の厚みが不均一ことを確認出来ました。
- スクリーンチェンジャーの前に圧力計がありますが、濾過装置後に圧力が確認 出来ませんでした。
- 本体装置モーターの電流数値変化±10%に超えていた。(標準値±7%以内)
- 使用樹脂に一部リサイクル原料を使用していた。
→問題見解
製品の厚みが不均一の原因として、下記2点と見られます。
- 樹脂がT-ダイに流し込む前に流量が不安定の状態になります。
- リサイクの再生樹脂を使用していたことで、押出機内部のスクリューに混練の際に通常の樹脂ペレットより大きい衝撃波が生じると考えれます。
→解決方法提案
ギア計量ポンプを搭載する。
近年環境配慮の一環で多くの再生樹脂が製品の原料として応用されています。
押出機のスクリューの混練効果を向上するために、設計を改良することも重要ですが、流量の安定性にも不可欠なことになります。
ギア計量ポンプの仕組みとしては、内部のギア構造がモーター及び圧力制御により、吐出量を精密に制御されると同時に、T-ダイに流し込む樹脂流量の安定性にも確保することが出来ます。また、生産ラインの本体装置のモーターと連動し、速度を調整しながら、スクリューからの衝撃波圧力を解消することが期待できます。
上述事案のように、製品の安定性を保つために、樹脂流量の速度及び圧力が影響されます。ギア計量ポンプの搭載によって、その問題が解消され、非常に重要な役割を果たしていたと期待されます。